印染とは

印染(しるしぞめ、いんせん)について

印染という言葉は、一般にはあまり使われることの少ない言葉ですが、字の通り印を染めるという意味です。元々は中国の言葉で“印”はデザイン、”染”は染めることであり、“印花染色”の四字成句からきています。

この印染という言葉が日本で頻繁に使われるようになったのは江戸時代の頃だと言われています。しかし、奈良時代にはのれんの原形はあったようで、鎌倉時代の頃から、無地の生地に屋号や模様が描かれるようになったといわれています。

現在のように【のれん】に文字や屋号、家紋や柄を入れるようになったのは中世の時代で、弊社の在る“堺”の町を筆頭に、交易で賑わっていた時代です。国内だけではなく、海外からも商売に訪れる人たちに対し、自らの店を良く目立たせる、一種の広告的な意味を持って使われました。その頃から、“印染”という言葉が出てきます。

印染製品には、誂え物(あつらえもの)という考え方が深く根付いています。誂え物とは、お客様のオーダーされた、この世に2つと無い1点物を作るという意味です。

どんな大量商品でも、また少量な商品でも、1点1点のデザインや素材に深い意味を持ち、お客様がその商品に対して持っておられる“思い”があります。常に感動していただけるような商品を作り続けることが、三原染工の伝統を守るということです。

〈参考文献 日本の印染/全国青年印染経営研究会、暖簾/高井潔(淡交社)〉

染色技法

印染の染色技法には様々ありますが、三原染工では、伝統的に刷毛で染める“引染(ひきぞめ)”と、型枠を使って染める”捺染(なせん)”の2種類の技法を用いて染色します。

引染は、主に大漁旗や飲食店ののれん、幟など、1点物の深い味わいを求める商品に用います。近年では特に、のれんの商品が多くなってきています。

捺染は、袢天ハッピ、手拭や帆前掛など、その商品は多岐に渡ります。数量の多い商品~少量の商品まで、幅広く対応いたします。

素材

印染製品に用いる素材には代表的に綿素材、麻素材、ポリエステル素材があります。

私たちは素材ごとの特性を生かし、ご使用条件や場所など様々な要因を踏まえ、より適切な素材選びから始めています。

使用する生地は、素材の他に、使用する糸の違いによって、厚みや風合いがそれぞれ大きく異なります。さらに、ジャガードと呼ばれる織柄のある生地を使用することで、個性のある商品を誂えることも可能です。三原染工は、弊社がオーダーメイドで製作した生地を含む数十種類ある生地のバリエーションから生地を選定し、色や柄でその商品の個性を無限に表現することができます。

 
最終更新日:2016年2月5日